母と私の奇跡の介添えストーリー#5
「母はどうすれば良くなるの?」
2021年先負
母の食欲がスゴい。
薬が効いている。
母:「今日の昼ごはん何?」
私:「たらこのスパゲティだよ」
母:「私、この前食べたカツ丼がいい」
父と私、顔を見合わせた。
主治医と薬でこんなに変わるのかと…
私:「食べて体重増えたら、また一緒にデパートいけるね!」
母に笑みがこぼれた。

2021年赤口
今日は紹介された病院に行く日
母は病院に到着するなり待合室のベンチシートに腰をかけた。
その間、私は受付や書き物を済ませ順番を待ってると、
検査項目が並んだプリントを渡された。
私:「お母さん、採尿あるけど…」
母:「朝行ったからでないよぉ…」
私:「とりあえず、行ってみて…」
しばらくトイレ横で待っていだが採尿は難しく、
看護師に相談して採血を先にした。
今はホルモン値を正確にデータ化する為、
ベッドで20分横になってから血液を採取する。
私は待合室にいると看護師に呼ばれた。
母は咳や痰がでるのでティッシュを取ろうと動かざるを得なかったので、
急遽、同席の指示がでた。
母は安心したのか知らぬ間に寝てた。
すべての検査を済ませ、
若い主治医と過去の細かな病歴とデータ分析し話し合った。
母と私は病院無縁なので、
慣れない環境と検査尽くしでストレスになった。
来週にここに来ると思うと苦痛でならない。
2021年先勝
朝、実家に顔出すと母は下を向いている。
薬の副作用なのか食欲がなく、元気をなくしてる。
クスリの副作用は、咳を止める代わりに食べることを諦めるか、
従来どおり咳に苦しまれるが食欲を優先するか、
母は迷わず食べることを選択した。
若い主治医は常勤でない為、
相談はできず、唯一母がリラックスできる医師に薬を判断してもらい
若い主治医に手紙にしてもらった。
本来ならば目の前にいる医師にお願いしたいのだが、
専門外なので臨時対応のみと医師からお願いされた。
そして、
整形外科では母は骨粗鬆症と診断され2種類の注射を打たなければならないが、
コロナ禍で病院に行くのを躊躇していた。
しかし、
命の危機となればいくしかないので父同伴で通院している。
2021年先負
程よく食欲が戻ったが、食べたいものがないことに悩んでいた。新聞に目を通し献立を考えている。
母:「買いものに行く?」
私:「何、欲しいの?」
母:「今日の夕ご飯、鉄火丼する。」
私:「わかった、買ってくるね。」
母は身長150センチ、体重30キロ
母は入院しないと心に決めている。
2021年仏滅
母が下を向いてる姿に慣れてきた。
母は胃薬しか飲んでいない。
なのに食欲もなく食べたいものもなく、
楽しむこともなく従業員に「もう死にたいよぉ」
と愚痴をこぼしていた。
母想いの娘の前では言えないことでしょう。
昨日の鉄火丼も食べずまたお粥に戻ってしまった。
母の為に買ったり、おかず作ったり、
身の世話をしているが体調は良くならない。
どうしたらいいのかわからないまま
母と私は会話を重ね過ごしている。
神様、助けて…
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